THE FUTURE IS NOW

宇宙飛行士訓練インストラクターインタビュー 醍醐副主任技師
訓練インストラクター

「きぼう」を利用する、宇宙飛行士の訓練をします。

─まず現在担当されているお仕事について、教えていただけますか?

「きぼう」の運用管制室「きぼう」の操作のための宇宙飛行士訓練

─まず現在担当されているお仕事について、教えていただけますか?

宇宙飛行士は各国が担当する機器の操作などの技術を習得するために世界をまわっていて、「きぼう」やHTVの為に日本に来た際の訓練を担当しています。
私個人で言いますと、与圧部を担当になります。熱環境が専門です。
宇宙飛行士が船内で快適に過ごすために必要なシステムを教えています。また緊急避難訓練も担当しています。

─他にどういう担当がありますか?

通信・電力系やロボットアームの訓練を担当するインストラクターがいます。
「きぼう」は主に実験をする為の場所ですので、宇宙飛行士が実験を行う為の訓練を担当しているインストラクターもいます。

─さきほどの緊急避難訓練は具体的にどのように訓練するのでしょう?

ここには実際の「きぼう」を再現したシミュレーターがありまして、実際に緊急時の状況を発生させて、手順書に従って行動できるまで訓練します。
宇宙では地上のように火災など起こったときに簡単に逃げ出すわけにはいきません。そのため被害を最小限に押さえ、宇宙飛行士の生命を守るためにいろいろな工夫が国際宇宙ステーションにはほどこされています。それらが手順書に書いてあり、緊急時にそれを見て適切な判断・行動がとれるよう訓練します。

─インストラクターを目指す上で必要なものは?

プレゼン力ですね。
宇宙飛行士は長年かけて複雑な宇宙ステーションというものを理解しています。そんな彼らにいかにわかりやすく覚えやすくシステムを教えるかが力の見せ所です。
ときには積み木や空き缶など使ったりすることもあります。宇宙飛行士にはハイテクと空き缶のギャップが忘れられない記憶になるのかもしれませんね。

─管制官に必要なものってなんでしょうか?

─宇宙に行ったことないのに宇宙飛行士に教えているんですよね?

そうです(笑) 実際本物の「きぼう」を見たことはありませんが、膨大な写真や資料から「きぼう」をイメージして教えています。宇宙飛行士も地上で訓練しているうちは本物が見られないわけですから、私たちがあたかも本物が目の前にあるように説明して理解してもらうこともインスタラクターの技量のうちです。

─最後に夢をお聞かせください。

今はかぎられた宇宙飛行士にしか提供できない訓練ですが、もっと多くの方に宇宙ステーションについて理解してもらえる訓練もしてみたいですね。そして将来、月や火星に行く宇宙飛行士にも訓練できる日がくればと願っています。