JAMSSは
ひとと宇宙をつないで
30周年
WORKS JAMSSのしごと
JAMSSは、国際宇宙ステーション(ISS)日本実験棟「きぼう」の運用・利用において、宇宙飛行士の安全を最優先とした日本の有人宇宙開発に貢献してきました。宇宙で得られた技術を活かし、産業界にも貢献しています。
地球から月までの距離
384,400km
ヒマラヤ山脈
エベレスト
標高 8,844m
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「きぼう」運用・利用
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宇宙飛行士・
管制員の訓練 -
衛星利用・
開発支援 -
安全開発保証
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システム安全
独立検証 -
月・火星探査へ
PEOPLE JAMSSとひと
ひとが宇宙で活動する。この、絶対に失敗できない現場の安全な運用をあずかり30年が経ちました。ひとと宇宙を結ぶインテグレータとして、豊かな社会の実現に貢献しています。
宇宙飛行士にとっての
JAMSS
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宇宙飛行士・日本科学未来館館長
毛利衛様
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国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構
特別参与・宇宙飛行士若田光一様
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宇宙飛行士
山崎直子様
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NASA元宇宙飛行士
リロイ・チャオ様
- STS:Space Transportation Systemの略で、スペースシャトルでのミッションをいう。ミッション番号(STS-XX)は、打上げ計画が設定された段階での番号。
- FMPT:First Material Processing Testの略で、日本人が宇宙実験を自ら行った「ふわっと'92」第1次材料実験をいう。
- ISS Expedition:ISSに長期滞在したミッションをいう。
HISTORY JAMSSと歴史
設立30周年を迎えるJAMSSの歴史と宇宙のイベントについて、社員の当時の思い出ともにご紹介いたします。
(米国テキサス州ヒューストン)
国際宇宙ステーション組立ミッションに参加
1990年
1990
有人宇宙システム株式会社 創設
30年前、JAMSS設立の『その時』は浜松町から始まりました。
当時は、まだ、私も若かったころ、1期生として入社し安全開発保証部に配属となりました。
当時は、「安全開発保証」も、有人宇宙プログラムの「システム安全」も、日本では誰も本格的に実践したことがなかった状況でした。
そして『その時』から、ロシアのISS計画への参加や、スペースシャトルの事故等々、多くのことがあった中、昨年は、「きぼう」、「こうのとり」の10周年を迎えることができた『この時』まで、JAMSSは何らか貢献をしてこられたのかと考えます。これは、多くの方々のご指導、並びにご協力・ご支援があってこそ、と感謝の気持ちでいっぱいです。
私たちは、『これから』も、日本の有人宇宙活動、そして新しいことに挑戦し貢献をして参ります。
今後とも、どうぞ、よろしくお願い致します。
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1997年
1997
「きぼう」フェーズII NASA安全審査開始
「きぼう」のフェーズII NASA安全審査は、1997年10月より、3回に分けて実施しました。NASAより開示されていた他モジュールの安全解析結果も参考に、国内メンバーにて、ハザード解析手法を学びました。宇宙開発事業団(NASDA、現JAXA)、各メーカエンジニアと議論を実施し、ハザードレポートとして解析結果をまとめました。安全審査でのNASA安全担当との議論が、今のJAMSS安全業務に活かされています。
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1998年
1998
筑波宇宙センターにて
フライト実験装置の試験準備開始
筑波宇宙センター(TKSC)勤務は他のJAMSS メンバーに先駆け、2001年10月から開始。最初は宇宙開発事業団(NASDA、現JAXA) / ㈱IHIエアロスペース(IA) / ㈱エイ・イー・エス(AES) /他と共に実験ラック試験を実施し、その後のケネディ宇宙センター(KSC)作業、実運用へと繋がってゆきます。「きぼう」業務は、様々な組織の技術者達の協同作業の結果であり、今後の宇宙開発プロジェクトの礎に成ったと思います。JAMSSは今後も、ひとと宇宙を結ぶインテグレータとして、月面探査でも活躍を目指します。
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1998年
1998
国際宇宙ステーション建設の第一歩
きぼう運用に向けて国内地上の準備作業か佳境である中、宇宙ステーション建設に向けた最初のモジュール(呼称:ザーリャ)がロシア輸送ロケットで打ち上がる瞬間を、JAMSS皆で生中継を見ていた当時を懐かしく思い起こします。そこから今につながり、その先未来へつながる事を思えばとても感慨深く感じます。
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2001年
2001
宇宙機にソフトウェア第三者検証(IV&V)適用開始
96年からの「きぼう」搭載ソフトウェアの第三者検証(IV&V)の実績に基づいて、JAXAの人工衛星・ロケット全般にIV&Vの適用を開始。システムのモデル解析技術(SpecTRM、STAMP等)は他産業でも注目され、昨今宇宙以外の民間企業の課題解決にも貢献しております。
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2008年
2008
「きぼう」打上げ開始
2008年3月14日、日本初のモジュールである船内保管室が、無事ISSに取り付けられました。私はこのミッションのため、米国ヒューストンにあるNASAジョンソン宇宙センターに長期出張中で、日本やNASAの管制官と気持ちが一つになり、苦労が報われる感動的な瞬間でした。
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2009年
2009
「きぼう」運用開始
「きぼう」打上が近づくにつれ、徐々に組織の壁(JAXA/開発メーカ/運用会社)が無くなり皆一丸に。
私自身もJEM Engineering Team(JET)の一員として開発~打上/初期起動の実運用に立ち会えたことは、エンジニアとして良い経験でした。
地球低軌道の商業化、宇宙探査、地上ビジネス開拓といった次なるフェーズも、がっつり愉しみます!
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2010年
2010
「きぼう」の運用管制チームがNASAから表彰
「きぼう」の運用管制チーム(JEM Flight Control Team: JFCT)が、ISS長期滞在宇宙飛行士支援と、「きぼう」の基本機能確立に対する貢献を称えられ、NASAから表彰されました。人類史上最初で最後の巨大プロジェクトのミッション成功に向けチームで貢献できたこと、そして多くの関係者から祝福されたこと、全ての努力が報われ幸福感で一杯でした。この達成感を伝承すべく、新規宇宙ビジネスの創出、月などの探査計画に繋げていきます。
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2015年
2015
JAMSS名古屋事業所開設
名古屋事業所。それはJAMSSの民間事業開拓という新たな挑戦の前線基地でした。また、長きに渡りJAMSSの成長期を支え続ける存在でした。JAMSS創立30周年を迎えた今も、その役割は変わりません。これからもJAMSSの “Cutting-Edge” として、名古屋事業所は民間、そして宇宙の世界を走り続けます。
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2015年
2015
宇宙飛行士訓練ノウハウを活用したサービス提供開始
国際宇宙ステーションの運用管制員向け訓練で培ったノウハウを元に、日本のロケット開発技術者向けに、チーム連携強化のためのコミュニケーション訓練を開発・提供しました。
ロケット打上げの現場で訓練で提供したスキルを活用頂いているのは光栄です。今後も民間企業様向けにJAMSS訓練の蓄積を元に貢献していきたいです。
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2019年
2019
宇宙飛行士訓練ノウハウを活用したサービス提供開始
KiraraはJAMSSが自社開発した装置を使った宇宙での高品質タンパク質結晶生成サービスです。地球低軌道(LEO)商業化時代を見据え、JAMSS独自事業の第一歩として立ち上げました。国内だけではなく、世界市場を視野に入れた展開を予定しています。
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2019年
2019
リハビリ機器「ぷるそら」販売開始
国際宇宙ステーションの微小重力下の環境と病室のベッド上で横たわる状態に、抗重力筋が働かなくなるという類似点があることから着想し、自社製品を用いて仕掛ける社会課題解決型の新規事業を立ち上げるため「ぷるそら」を開発。今後さらに宇宙スピンオフの商品サービスを拡充して、JAMSSの新たな事業ドメインを確立し、世の中に役立つものを生み出し続けます。
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2019年
2019
JAMSS神戸事務所開設
「有人・宇宙」という閉鎖環境で人類が生きていくためのノウハウを「水素スマートシティ神戸構想」をはじめ複雑化する社会インフラ構築事業にシステムズエンジニアリングを通じて当社が関わる拠点として、神戸市様のご協力のもと神戸事務所を立ち上げました。
複雑システムの分散・遠隔運用の技術も活用していきます。
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2019年
2019
はやぶさ2、タッチダウンミッション見事に成功
「はやぶさ2」は、通信遅延が約20分の遠隔地での無人探査機ミッションであり、将来探査への知見を得るため、JAXA殿との共同研究の形で、訓練検討や管制官業務に参加させていただきました。この知見は、ISS以遠の様々な将来探査ミッションへと活用していきます。
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2019年
2019
「ひとと宇宙の未来をつなぐ」ストーリー構築
ISSが終了する10年後に我々はどうありたいか?
誰かのストーリーではなく、自分たちのありたい姿を思い描き、言葉にしたものが、昨年まとめた「ひとと宇宙の未来をつなぐ」というストーリーです。
新しい挑戦を恐れず、ファーストペンギンのように最初の一歩を踏み出し、このストーリーを現実にしていきます。
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2020年
2020
世界初、⽕星衛星探査計画(MMX)探査機2024年に打上げ
ISS運用開始から20年以上が経つ中、次のフロンティアとして月・火星を目指す大きな潮流があります。「きぼう」や「こうのとり」の運用をリードしてきたJAMSSには、このフロンティア開拓をリードする責務があるとの自負のもと、火星衛星探査計画(MMX)に参画しました。MMXは世界初の火星圏からのサンプルリターンを目指す野心的ミッションであり、その成功に向けて総力を結集して臨みます。
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2020年
2020
将来の宇宙空間の構想をムービー化
社内の若手を中心とした新規事業創出の取り組みの一環として、将来の宇宙空間の構想をムービーにしました。
■YouTube「The future of outer space」
ISSの商業利用への開放やロケットの低コスト化に伴い、宇宙産業への参入障壁は低くなりつつあります。
しかしながら、依然宇宙空間への必要な物資輸送は地上からの打上げが前提であり、そのコストや手間により持続的なビジネスが実現するとは言い難い環境です。
新たな概念により宇宙産業を創成期から成長期に移行させていくことを目指し、宇宙産業を盛り上げていきます。
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2020年
2020
日本人宇宙飛行士の
健康管理業務担当企業に選定
JAMSSはこれまで、日本人宇宙飛行士のISS長期滞在ミッションの完遂にJAXAの支援として貢献し、宇宙飛行士の健康管理運用にかかるノウハウを蓄積して参りました。
2021年からは、これまで蓄積した技術を活かし、日本人宇宙飛行士健康管理運用をJAMSSが取り纏め、新たなビジネスパートナーと共に、更なる運用の高度化に取り組むと共に、民間宇宙旅行・将来有人宇宙探査の実現も視野に主導して参ります。
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FUTURE JAMSSのこれから
「宇宙とひとのこれからをデザインする」これからの私たちの使命は、宇宙とひとの新たな関係づくりにあります。
これまで培ってきた有人宇宙技術によってイノベーションをもたらし、世界の持続可能な経済成長と社会的課題の解決に貢献します。
地球低軌道の活性化
JAMSSの基盤事業である国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」の安定した運用をはじめとし、有人宇宙技術の次世代への継承、「きぼう」が周回する地球低軌道の商業利用を促進し、誰もが宇宙を利用したビジネスを創出できるよう活動を推進してまいります。
宇宙探査への挑戦
地球低軌道の先のミッションとして、月や火星といった宇宙探査の計画が国際的に進められております。地球低軌道をフィールドとして30年経験を積んできたJAMSSは、更なる宇宙探査においてもその開拓に寄与し、リードしていきます。
持続可能な社会実現への貢献
宇宙の課題を熟知しているJAMSSは、30年培った有人技術を活用し、宇宙の課題を起点に地球上の社会的課題の解決にも積極的に取り組み、SDGsが目指す持続可能な社会の実現に貢献します。
これから共に宇宙業界を盛り上げていく皆様より、
たくさんの30周年のコメントを頂戴しました。
JAM STA. JAMSSを知る
「JAMステ」は有人宇宙システム(JAMSS)が運営する、人と宇宙とをつなぐ情報プラットフォーム、宇宙業界の話題をお届けする情報発信メディアです。
宇宙の様々なトピックスをJAMSSが駅・基地(Station)となり、「最新ニュース」「宇宙ビジネス」「宇宙利用」など様々な視点から、 皆様へ宇宙の魅力をお届けします。
更新情報は、公式Twitterにてお届けいたします。皆様のフォローをお待ちしております。
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![](/30th/assets/img/jamsta_img.png)
JAMSSは
人と宇宙をつないで
30周年
これからも宇宙ビジネスの拡大に
貢献して参ります。
常勤役員一同 2020年12月
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